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丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ) 和歌山県伊都郡

投稿者:吉祥さん

南海高野山線、橋本から車で 30分ほど山道を進むと朱塗りの橋と鳥居が印象的な丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)に到着します。

高四五〇メートルの「天野の里」にあるために「天野大社」の愛称で親しまれています。創建は千七百年前のことと伝えられます。

社殿はたいへん美しく山の空気が清々しいです。 奈良の春日大社と同じ造りで「春日造り」と云うそうです。

高野山の壇上伽藍にある御社も同じ造り・同じ大きさということでした。 屋根は檜皮(ひわだ)葺き(檜の皮で葺かれています)です。吉祥は檜皮葺の柔らかな姿がとても好きです。

主祭神の丹生都比売大神(にうつひめのおおかみ)は天照大御神の妹神さま・稚日女命(わかひるめのみこと)と云われています。神代に紀ノ川流域の三谷に降臨されて紀州・大和に農耕を広め この天野の地に鎮座されました。吉野から高野山に抜ける葛城山系には丹生都比売さまをお祀りした神社が数多くあります。

「丹」は水銀の鉱石となる「朱砂」から採取される朱を意味します。古くは『魏志倭人伝(ぎしわじんでん)』にも「丹の山」の記述があります。吉野ヶ里遺跡の甕棺墓に埋葬された遺体にも朱の色が施されており古くから魔よけに使われていたと考えられています。

「丹生」の名のある場所には朱砂の鉱脈があることは広く知られています。丹は古くから珍重され不老不死の妙薬としても用いられていました。玄宗皇帝が亡くなったのは水銀中毒だったという説もあります。

また神功皇后(じんぐうこうごう)の出兵の折、丹生都比売大神の託宣により、衣服・武具・船を朱色に塗ったところ戦勝することが出来たため広く神社に朱の色が用いられるようになったとも云われています。

空海は密教の根本道場にふさわしい地を求めていました。山中を探していたときに白と黒の犬を引き連れた狩人に出会います。狩人は二匹の犬に命じて空海を高野山まで案内しました。この狩人こそ丹生都比売さまの息子さんで高野明神(こうやみょうじん:狩場明神とも)と云われています。

空海は丹生都比売さまに敬意を払い壇上伽藍着工に先駆けて丹生都比売さまを高野山の地に勧請しました。それが現在 高野山の壇上伽藍にある御社になります。

高野山参詣の表参道である「町石道(ちょういしみち)」の中間にある二つ鳥居は、神社境内の入口にあたります。高野山に参詣する人は先に丹生都比売神社に参拝した後に高野山に登ることが慣習でした。

鎌倉時代には、行勝上人により気比神宮から大食都比売大神、厳島神社から市杵島比売大神(いちきしまひめ:弁天さま)が勧請され、社殿が北条政子により寄進されました。現存する本殿は室町時代に復興されたもので朱塗りに彫刻と彩色を施した美しい社殿です。

2004年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」の丹生都比売神社境内として世界遺産へ登録されました。

朱塗りの太鼓橋は半月形をしています。
最近修復したそうで色も鮮やかでたいへん美しいです。

太鼓橋は人間が渡る橋ではないのです。
神さまが渡る橋なんですよ。
だから神社によっては人間は渡らないことにしている所もあります。

神主の丹生さんが教えてくださいました。

月夜に煌々と映える朱塗りの太鼓橋。
その橋の上を滑るように渡る神々さま…。

なんと美しい風景でしょう。
妄想モード全開っ!

丹生都比売神社がある天野の里には山に囲まれた美しい田園風景が広がります。

近くには神主さんお勧めの「カフェ うらら」があります。 山の美しい水で淹れたおいしいコーヒーと天然酵母のパンでブレイクしてはいかがでしょうか?

近くには真田幸村が蟄居していた九度山があります。九度山にある慈尊院は弘法大師空海の母が住んでいたお寺です。高野山は女人禁制だったため空海は何度も母を訪ねて山を降りたと伝えられます。山門を入ってすぐに目に入る多宝塔は美しく見事です。

慈尊院は町石道の入り口にもなっています。町石を辿りながら山道を7時間ほど…足に自身のある方は歩いてみてはいかがでしょうか?町石道の中間付近に丹生都比売神社があります。

住所:〒 649-7141 和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野 230
電話番号:0736-26-0102


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アクセス:
〔新幹線で〕新大阪~(地下鉄御堂筋線20分)~南海なんば~(南海高野線約50分)~橋本~(JR和歌山線 約15~20分)~妙寺又は笠田

妙寺又は笠田駅~神社 タクシー15分

笠田駅~(かつらぎ町コミュニティバス)~丹生都比売神社前、バス29分、12月31日~1月3日運休 (バス便については必ずご確認ください。)

参考サイトURL:丹生都比売神社 公式ホームページ

補足:御祭神  第一殿 丹生都比売大神(にうつひめのおおかみ)  第二殿 高野御子大神 (こうやみこのおおかみ狩場明神) 第三殿 大食都比売大神 (おおげつひめのおおかみ:食物の神さま) 第四殿 市杵島比売大神 (いちきしまひめのおおかみ:弁天さま) 若 宮 行勝上人

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コメント:3

09-08-20 (木) 14:33

こんにちはm(_ _)m
あの、お聞きしたいのですが‥あるホームページで「神社に行き過ぎると、地に足がつかない人になるから気をつけて」と書かれていたのですが、本当にそうなんでしょうか?
神社が好きでよく行くんですが‥記事を見て「えっ?!」とびっくりです。
初のコメントで質問して、気を悪くされたら申し訳ありません。

吉祥 09-08-26 (水) 10:04

 絹さま

 前後の文脈がわかりませんが、たぶん「神社へ行ってお願い事をする。」=「神様に頼って自分では何もしなくなる」=「地に足が着いてない」と云うことなんではないでしょうか?

 感じ方は人それぞれですのでそういう考え方もあるかな?と思います。

 私にとって神社仏閣は魅力的な遊び場です。
「地に足が着いてない?」そうかも?違うかも?…それも主観の問題なので…。

09-08-26 (水) 22:26

吉祥様
お返事ありがとうございますm(_ _)m
感じかたは人それぞれ‥そうですよね!
何かスッキリしましたッ(笑)(^-^)
お返事、本当にありがとうございましたm(_ _)m

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